発達性協調運動障害のある小学生に対する複合現実技術を取り入れた運動プログラムの効果

「トレキング」の効果は実証実験により証明されています。
「トレキング」を活用した3ヶ月のトレーニングにて
日本発達系作業療法学会が発行する「日本発達系作業療法学会誌第9巻第1号」に効果について
「発達性協調運動障害のある小学生に対する複合現実技術を取り入れた運動プログラムの効果」として2022年3月に論文で発表されました。

実証実験について

発達障害等がある子どもについては、遊びや学習、運動のプログラムや評価として、VRを持ち悔いた方法法とその効果などが検討されている。そしてDCDのある子どもを対象として、VRが運動能力の向上へ効果的か否かについて検討されている。DCDのある子どもの作業療法では、活動に対する動機づけが重要である。子どもが楽しみながら主体的に活動を取り組めることは、DCDのある子どもの作業療法の効果を高める点において重要であると考える。本研究ではDCDのある児童を対象にVRを活用した運動プログラムが運動パフォーマンスへ与える公開について検討した。

引用元)牛膓昌利、笹田哲、平岩幹男、「発達性協調運動障害のある小学生に対する複合現実技術を取り入れた運動プログラムの効果」、日本発達系作業療法学会誌第9巻第1号、2022、p58- p53  より



実証実験の方法

対象:発達性協調運動障害(DCD)の診断を受けた小学1年生〜5年生の男児童9名。
方法:3種類のゲームを各60秒間で、1回に3試行ずつ実施。

 

期間:週2回の頻度で3ヶ月間実施。

【実証実験の結果】

できる時間が3.8倍に!

片脚立位(かかし)の保持時間の向上。(平均±標準偏差)

 

右足は開始時点(10.8±6.4秒)と3か月後(25.1± 10.0秒)の間で有意に増加しました。

左足は開始時点(6.8±7.5秒) と3か月後(26.0± 13.9秒)の間で有意に増加しました。

※小学4年生の男子では、恒常的に60秒を記録できるようになった児童もいました。

 

 

反復横跳びの回数の向上。

回数(平均±標準偏差)は、開始時点 (21.2±6.1回)と3か月後(27.3±8.0回)で有意に回数が向上しました。

※27.3回は、小学1年生男子の全国平均回数27.95回とほぼ同じ回数になります。

 

 

また、小学3年生の男子では、全国平均36.1回に対し最高で43回を記録した児童もいました。